小林慎一 16年3月20日放送
gianandreap
愛が生んだ奇跡のピアニスト篇
レスリーは脳に障害を持って生まれ
生後6ヶ月で両目を失う。
生みの母親は彼を育てることを放棄し
看護婦であるメイ・レムケに引き取られ
レスリー・レムケとして生きていくことになった。
飲み込む力が弱く
メイはレスリーのノドに食べ物を押し込まなければならなかった。
12才でやっと立ち上がり、15才でようやく歩くことができた。
成長は遅く、言葉も話さず、感情もなかったが
よくベッドを楽器のようにたたいていたので
メイは音楽が好きかもしれないと、ピアノを買い与えた。
レスリーが14才の時のこと。
二人は音楽番組を見ていた。
流れてきたのはチャイコフスキーのピアノ協奏曲第一番。
その夜。メイは物音で目を覚ます。
音のする部屋をのぞいてみると
レスリーはさきほど聴いたチャイコフスキーを
完璧に演奏していた。