小林慎一 16年3月20日放送
サヴァンと脳のピーク篇
サバン症候群のナディアは、
写真のような正確さで細部から描きはじめる。
描くスピードは驚異的に早く
たった数分で何世紀もの美術の発展の歴史を
飛び越えてしまう。
しかも、当時ナディアは3才だった。
ナディアの絵を研究した
アラン・スナイダー教授は、こう主張する。
例えばサッカーボールを見ている場合、
我々はその細部までしっかり認識している。
映像を細部まで記憶する能力は
あらゆる人が潜在的に持っているのです。
また進化心理学者のハンフリーは、
ナディアの絵がラスコーなどの
旧石器時代の洞窟壁画と非常に似ていることを指摘している。
現代人の脳は1300グラム。
20万年前の人類の脳は1400グラム。
脳のピークは20万年前だったという説がある。