小林慎一 16年3月20日放送
特別と平凡篇
少女ナディアがサヴァンの中でも
特に有名なのは次のエピソードによると言える。
彼女は、母親の笑顔に反応することもなかったが
3才でダ・ヴィンチのような線描画をかくことができた。
自閉症専門のクラスで教育を受け
ひとつづつ、言葉を話すようになった。
しかし、言葉を覚えるたびに
絵の才能が失われていってしまった。
ナディアは天才芸術家から、ごく普通の、
重い障害を抱えた少女になった。
世界を驚かす才能と
気の利いた冗談を言えること。
あなたはどちらが欲しいだろうか?
天才的才能のある子供と
笑いかけると笑い返してくれる子供。
自分の子供はどうなって欲しいだろうか?
私たちはこのような選択をしながら
日々生きているとは言えないだろうか。
ナディアほど極端ではないけれど。