松岡康 16年4月17日放送
イグアノドン晩餐会
1853年ロンドン。
イグアノドンの体内で晩餐会が開かれた。
会の主催者は古生物学者リチャード・オーウェン。
彼はロンドンで開催される世界初の恐竜展に向けて、
イグアノドンなどの復元模型の制作監督を務めていた。
当時はまだ完全な全身骨格が発見されていなかったため、
復元は難航したという。
完成間近の1853年の大晦日。
オーウェンは建造途中のイグアノドンの体内で晩餐会を主催した。
1億年も前の生物を想像し、復元させてみせた。
イグアノドンの体内でオーウェンがかみしめていたのは
大きな達成感だったのかもしれない。