奥村広乃 16年4月17日放送

160417-03
Kabacchi
伝わる名前

福島県、いわき市。
大久川(おおくがわ)の崖で発見された
スズキフタバリュウ。
自己資金ではじめられた化石発掘は、
すぐに資金が底をつくことになる。

当時、国立科学博物館に勤めていた長谷川善和(はせがわよしかず)。
彼は、資金難を克服すべくスズキフタバリュウのPRを開始した。
国内の専門誌や博物館のニュース。
できる限りの宣伝をおこなった。

その時大切にしたのは、
一般の人たちにまで広まること。
蛇頸竜(だけいりゅう)や、長頸竜(ちょうけいりゅう)という
専門用語を使わず、
多くの人にわかりやすい、
「クビナガリュウ」という名前を使った。

名前は、名付け親だけのものではない。
呼んでくれる人たちのことを考えてつける必要がある。
多くの人が読めること。
伝わりやすいこと。
それが出来てはじめて、
人々に親しまれ、愛され続けることが出来る。

いまや、恐竜や大型は虫類の研究で世界に知られる長谷川氏。
彼はすぐれたコピーライターでもあったといえよう。

タグ:

«    »

topへ

コメントをどうぞ

CAPTCHA



login