原央海 16年4月30日放送
「神様と日本」篇
サッカーの神様、ジーコ。
彼は1991年、後の「鹿島アントラーズ」である、
「住友金属FC」というアマチュアチームに入団した。
Jリーグ開幕を控えた日本で、
「ゼロからプロサッカークラブを築く」という話に魅力を感じたからだ。
しかし、世界のトップレベルで活躍した神様は、環境の違いに驚いた。
1日2試合は当たり前。
昼食はあぐらをかいて、地べたでうどんを食べる。
ゴールマウスにネットもない、土のグランドで練習をした。
あまりにも不憫に思った通訳が、
「世界を舞台にしたあなたが、こんなところでプレーして、さびしさを感じないか」
と尋ねたことがあったそうだ。
しかし、神様は笑ってこう答える。
環境の違いは感じるが、さびしいとは思わない。
どこでサッカーをやろうが、楽しいことに変わりはないから。
神様は、誰よりもサッカーが好きなのだ。