田中真輝 16年5月8日放送
喜劇俳優の怒り
今日は、
第二次世界大戦で命を失った
全ての人に追悼を捧げる日。
戦争についての最も力強いスピーチの一つは
ある映画のラストシーンで行われた。
その映画とはチャップリンの「独裁者」。
無言のパフォーマンスで有名な稀代の喜劇俳優は
そのラストシーンで6分間もの間、見る者に
熱く訴え続けた。
貧困と争いに満ちた世界の中にあっても、
決して絶望してはいけない。
人間には、人生を自由に美しいものに、
素晴らしい冒険にする力があるのだ、と。
その表情は真剣さというよりは、むしろ
怒りと悲しみに満ちているように見える。
喜劇と無言、という持ち味を捨ててまで
チャップリンが伝えたかった6分間のメッセージを
ぜひ一度、ご覧ください。