佐藤日登美 16年5月22日放送
東京 ロスト・イン・トランスレーション
ソフィア・コッポラの映画、「ロスト・イン・トランスレーション」。
サントリーウィスキーのCM出演のために来日した
落ち目の俳優、ボブ・ハリスと、
カメラマンである夫の撮影についてきたシャーロット。
そんな二人は東京で出会い、日常から逃れるように見知らぬ街に繰り出す。
ある日、ボブは二人で食べたしゃぶしゃぶランチの感想をこう述べる。
「客に料理させるなんて、最低のレストランだ。」
言葉が通じないゆえに発生する勘違い、戸惑い、そして驚き。
だからこそ、二人の距離は縮まってゆく。
ソフィア・コッポラの描く東京は、
雑多で、切なくて、少し滑稽だ。