茂木彩海 16年6月26日放送
masahiko
童謡のはなし かたつむり
でんでんむしむしかたつむり
お前のめだまは どこにある?
紫陽花が咲く季節に馴染み深いこの童謡だが、
冒頭の「でんでんむし」の由来とは、一体何だろう。
古典狂言の一つ「蝸牛」。
長寿の薬になるという「蝸牛(かたつむり)」を探すよう、
主人から命じられた召使い。
ところが、その生き物がどんな形か知らなかったので、
林の中にいた山伏を間違って連れ帰ろうとしてしまい、
「でんでん むしむし」と唄い、呆れられたという。
「でんでんむし」とは、今のことばで、
「出て来い虫」のこと。
晴れた日は居場所もわからないのに、雨が降ればひょろりと顔を出す。
きまぐれかたつむりに会いたくて、今日も誰かが歌を唄う。