三國菜恵 16年7月30日放送
Atos International
音楽に生きる人 峯田和伸と大森靖子(おおもりせいこ)
ある日ライブハウスで、
マイクに向かって自分のアドレスを叫んだ。
すると何人かのファンがメールを送ってくるようになった。
ロックバンド・銀杏BOYZのボーカル、峯田和伸は、
ファンから日々受信するメールを、
高円寺のアパートでスクロールしていた。
その中に、いつも同じタイトルで送ってくる女の子がいた。
メールタイトル:大森靖子
おそらくそれは彼女自身の名前。
学校でうまくいかない、バイト先で面倒が多い。
そんなことが、妙に文学的な長文でつづられていた。
峯田はそれを見ながら思った。
誰かに毎日メールを送ってくるのってすごい。
力も使うし時間も使うし。
そんぐらいのことをやってる人が
楽器とか持って曲とか書いたらたぶんすごいのにな。
数年後、彼女は夏フェス会場を埋める
シンガーソングライターになって登場する。