作家とオリンピック 岡本太郎
1964年。
岡本太郎は、53歳だった。
東京オリンピックでは、デザインの一部を任され
参加メダルの表側を担当している。
ちなみに、最初にこの仕事の話が来たとき、
選手としてオファーされたと勘違いしたという。
いかにも彼らしいエピソードだ。
そして東京オリンピックのマラソンでは、新聞にコラムを書いている。
「赤、青、緑、ナマな色とりどりのパンツやランニング。
その中に真っ黒いテラテラした膚(はだ)。
着るものよりも、肉体の色どりがさらに強烈だ。」
岡本太郎の見たオリンピックは、やはり芸術の一部だった。