小林慎一 16年9月18日放送
びっくりした笑いと悲しみ篇
笑点の3代目司会を務めたのは、
「びっくりしたなあ、もう」でおなじみの
初代、三波信介である。
1970年のこと。
北海道収録の際に、大雪が降り飛行機が欠航し、
司会の前田武彦が来れなくなった。
ゲストに呼ばれていた「てんぷくトリオ」の三波が急遽
司会をすることになる。
座布団運びは、同じ「てんぷくトリオ」の伊藤四郎。
三波の司会は大好評であった。
そのまま、三代目司会に収まると
木久蔵の「いやーんばかーん」や林家こん平の「チャラーン!」
といった定番のネタをリードし
座布団運びを「陸に上がったトドの死体」などと
罵るスタイルを築いた。
40.5%という驚異的な視聴率を上げたが、
三波は解離性大動脈瘤破裂により53歳で急死する。
正月の特別番組の「カルメン」で
心臓を押さえ最後を迎える役を演じた4日後のことだった。