名雪祐平 16年9月24日放送
人の形 「死体」
死体大好き。
18世紀、そんな男がいた。
イギリスの解剖学者、
ジョン・ハンター。
解剖、標本のため、
手下を雇って死体を集めた。
墓荒らしは、あたりまえ。
その名の通り、死体ハンターであった。
珍しい人間を見つけると、
相手が生きていても、
解剖したくなって、うずうず。
身長249cmの巨人症のアイルランド人を
見つけると、死ぬ前から人に尾行させた。
アイルランド人は気づき、
自分が死んだら棺桶に重りをつけ、
海に沈めるよう手配していたのだが……。
ハンターは、葬儀業者に賄賂を渡した。
まんまと横流しされた大きな死体が、
運び込まれる。
そこにはもう、
骨格標本を作るために、
巨人をグツグツ煮込める、
特大の鍋が待っていた。