石橋涼子 16年9月25日放送
thefoxling
服のはなし イーディス・ヘッドの衣装デザイン
きらびやかで派手な衣装が主流だった
1900年代半ばのハリウッド映画界で、
女優ひとりひとりの魅力に合ったファッションを手がけたのが、
映画衣装デザイナーのイーディス・ヘッドだ。
自分のスタイルにコンプレックスを持っていたという
エリザベス・テイラーには、自慢のウエストを際立たせたドレスで
女優らしい魅力と自信を創り出し、
スリムなスタイルを活かしたオードリー・ヘップバーンの衣装では
「ローマの休日」の清楚なフレアスカート、
「麗しのサブリナ」のサブリナルックと
たてつづけに一世を風靡する流行を生み出した。
誰しも、その人の魅力を際立たせる服があると考え、
ひとつひとつの衣装を手がけたイーディス・ヘッドは
自分のブランドや店を持つことには興味を示さなかった。
ファッション・ビジネスから距離を置き
生涯、映画の裏方として衣装デザインを続けた彼女の言葉。
私は流行を作り出したいのではない。
ただ、女優たちの美しさを引き出したいだけ。