永久眞規 16年10月8日放送

161008-05
Daniel Wehner
読書の話 佐野洋子

小学生の時から、
夏目漱石もモーパッサンも読んでいた。
児童書から大衆小説まで、
それはまるで活字を食らうように。

「100万回生きた猫」で名を馳せた
絵本作家の佐野洋子。
読書家の彼女は若いころを振り返り、こう言う。

 次、生まれるならバカな美人に生まれたい。
 本を読む中途半端なインテリは、
 生意気で感じが悪くて口ばっか。
 気づいたら、そんなやつに自分がなっていたの。

彼女が気づいたのは、
背伸びして大人ぶっていた自分の
人としての「未熟さ」だった。

けれど若いころに読んできた本が
作家としての彼女をつくったのも事実だ。
100万回生まれ変わったとしても、
きっと彼女は本を愛してしまうだろう。

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