奥村広乃 16年10月23日放送
ショパンの肖像
愛は消えても、
愛し合った事実は消えない。
では、その記録はどうだろうか。
ピアノの詩人とよばれるフレデリック・ショパン。
そしてその恋人、ジョルジュ・サンド。
二人の同棲生活は、10年も続かなかった。
画家のウジェーヌ・ドラクロワは、
恋に落ち、惹かれ合いはじめた二人の油絵を描いた。
ショパンのピアノにうっとりと聞き入るサンド。
幸せの絶頂を切り取ったのだ。
だが、この絵は、彼らの死後、別の意味で切り取られてしまう。
破局した恋人の絵は売れないという理由で
ばっさりとトリミングされてしまったのだ。
世紀の恋人達は、キャンバスの上でも、
永遠に引き裂れた。
手軽に写真がとれるようになり、
ツーショットはこの世にあふれるほどある。
別れた二人の肖像は、
今の時代どのような運命をたどるのだろうか。