茂木彩海 16年10月30日放送
zamojojo
お風呂のはなし 吉田修一の初恋温泉
血行を良くしたり、老廃物を出したり、
温泉には疲れを癒す様々な効果効能があるわけだが、
日常から離れるという行為そのものも、
天地効果と呼ばれ、心のリラックスに一役買っているという。
吉田修一の短編小説、「初恋温泉」。
年齢も、関係も、まったく異なる5組の男女が登場する
温泉が舞台のこの小説では、
そんな効能あってか、あらゆる名言がさく裂する。
幸せなときだけをいくらつないでも、 幸せとは限らないのよ。
冗談半分というのは、半分は冗談じゃないということなのだ。
不満なんて、ない。ただ、あなたと一緒にいたくないだけ。
などなど。
本音も温泉の力を借りれば話しやすい、ということか。
それが良いか悪いかはさておき、
この秋は大切な人と会話しに、温泉に出かけるのも良いかもしれない。