Caden Crawford
のりものの話 働くきかんしゃトーマス
イギリスで生まれ、今ではアニメとして
日本の子どもたちにも親しまれている
「きかんしゃトーマス」。
機関車たちが一生懸命、仕事をしながら
繰り返し口にする言葉がある。
僕らは、役に立つ機関車になりたいんだ!
そののりものたちの素直な言葉は、
小さな子どもたちに
人間が働くことの根本的な喜びを伝え続けている。
Caden Crawford
のりものの話 働くきかんしゃトーマス
イギリスで生まれ、今ではアニメとして
日本の子どもたちにも親しまれている
「きかんしゃトーマス」。
機関車たちが一生懸命、仕事をしながら
繰り返し口にする言葉がある。
僕らは、役に立つ機関車になりたいんだ!
そののりものたちの素直な言葉は、
小さな子どもたちに
人間が働くことの根本的な喜びを伝え続けている。
Anthony Atkielski
のりものの話 ハインツ・シュトゥッケの自転車冒険
ドイツ人の自転車冒険家、ハインツ・シュトゥッケ。
1962年、22歳で母国を離れ、自転車で世界旅行へ出発。
70歳を超えてもその旅は終わらない。
史上最長距離の自転車旅行者として
ギネスブックにも登録されている。
そんなハインツは、姉からいつも
「おまえの人生はバケーションだな」といわれ
胸をはってこう答えるという。
「そう、これこそが私の人生だ」
一生は神様がくれたバケーション。
それを楽しむのに必要なのは、
少年のままの冒険心と一台の自転車だけかもしれない。
北京老佟
のりものの話 車いす技師 安大輔
競技用車いすの設計技師、安 大輔。
担当するのは、車いすテニスで初のプロ転向を果たした国枝慎吾。
もう10年の付き合いになる。
国枝の口から不満の言葉を聞いたことはないが、
「完璧だ」と言われたこともない。
安は言う。
その時その時に最高の1台を作らないといけない。
でもそれを作った瞬間に、また新たな課題が出てくる訳です。
だから彼の車いすはずっと未完成のまま。
体の変化に合わせるように、車いすも変わっていく。
乗り物が体の一部に感じられるほど、アスリートは自信をつける。
それがどんな自信なのか。国枝はこんな言葉を残している。
車いすは、自分にとっての足だ。
iamkory
のりものの話 乗り物のデザイン
スターウォーズに登場する「銀河系最速のガラクタ」
ミレニアム・ファルコン。
ルーカスが突如、食べていたハンバーガーから
バンズを取り除き、オリーブを片側に、フォークの歯の部分を手前に
取り付けたところからあの平たいフォルムが生まれたという。
周りをよく見回せば、いたるところにアイデアはある。
ルーカスのモットーは、乗り物のデザインにも惜しげなく注がれている。
dokure
のりものの話 仲津英治と新幹線500系
日本を代表するのりもの、新幹線。
英語でもshinkansenそのままで通じるという。
最先端技術の結晶のようなイメージがある新幹線だが、
開発当時に世界最速記録を打ち立てた500系は、
設計上の様々なヒントを、空を飛ぶ鳥からもらったという。
空気抵抗による騒音の原因だったパンタグラフは、
もっとも静かに空を飛ぶと言われている
フクロウの羽を研究し、改良のヒントとした。
高速でもなめらかに水面に飛び込むカワセミは、
水の抵抗を軽減するするどいクチバシが
新幹線の先頭デザインのヒントとなった。
当時の開発責任者だった仲津英治氏は言う。
人間は自然に学ぶべきだ。
自然に勝とう、自然を克服しようという考えがまちがっている。
自然の造形からたくさんのヒントを得た500系は、
静かさと速さを兼ね備えた新幹線となり、
奇しくも「近未来的なデザイン」という評価で
多くのファンを獲得した。
のりものの話 パスカルと公共バス
現代でもおなじみの移動手段のひとつ、公共バス。
その起源は、17世紀パリに遡る。
当時、馬車を所有できるのは裕福な貴族だけだった。
それを定められた路線と、定められた時間に運行することで
乗合馬車として誰でも使える移動手段にしたのだった。
アイデアを生み出したのは、あなたも知っているあの偉人。
人間は考える葦である。
という言葉で有名な哲学者のパスカルだ。
パスカルの定理やパスカルの原理も偉大な業績だが、
公共バスだって負けないくらい偉大だ。
angelocesare
のりものの話 サントーリオ・サントーリオと体重計
現代人、とくに女性にとって
いちばん怖い「のりもの」。
もしかするとそれは、体重計かもしれないが、
中世イタリアの医師 サントーリオ・サントーリオは
一日中、体重計にのって生活をしたという。
食事から排泄まで。
大きなハカリ型の体重計の上ですべて行い、
結果、栄養分が身体の中で
代謝されていることを証明した。
「測るだけダイエット」が定着した現代だが、
サントーリオにあやかった「測りっぱなしダイエット」、
試した場合、効果のほどは如何ほどだろうか。
Pastel
のりものの話 松任谷由実と「かんらん車」
遊園地のランドマークとして
愛される乗り物、観覧車。
その反面、乗る人のいない観覧車は
物悲しさのメタファーとして
強い力を持っている。
中でも松任谷由実の「かんらん車」は、
失恋した主人公の気持ちを
人もまばらな遊園地の情景に託した名曲だ。
私だけ 冬空の旅人
地上に戻る頃 世界が止まる
別れの虚しささえ、美しく縁取る(ふちどる)。
観覧車の魅力は、奥深い。
angelocesare
ペンは動く 早川良一郎
大正生まれのサラリーマン、早川良一郎。
定年をきっかけに、
趣味であるパイプ煙草についてペンを執った。
煙のように悠々と生きた人だから書ける
味わい深い文章は、自費出版ながら、
その年の日本エッセイスト・クラブ賞を受賞する。
早川は言う。
友達とホビーがあり、餓死しないんだったら、
なんで人生憂えることがありますか
eblaser
ペンは動く 魚谷常吉
料理人、魚谷常吉。
昭和初期、軍国主義の風が吹く日本で、
家庭料理の本を書いた。
最初の本である『茶料理』では、
懐石料理を、
上流階級の食べ物ではなく、
素材の味を最大限に活かすという
料理の基本に忠実なあり方としてわかりやすく紹介した。
その後も、『酒の肴』『料理読本』など、
本を通じて日本の家庭料理の充実をはかった。
ペンというやつは、
なかなか包丁のごとく思うようには動かぬもの。
そう言いながらも魚谷は、
厳しい時代の中で黙々と本を書き、
日本の家庭にたしかな幸せをとどけてくれた。
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