藤本宗将 17年1月21日放送
福沢諭吉と風邪とフランネル
明治3年に大きな病を患った福沢諭吉。
なんとか全快したものの
風邪をひきやすくなったりして、
体力の衰えに悩んでいた。
そんなとき友人の外国人医師から、
「肌着をすべてフランネルにすれば風邪をひかなくなる。」
と教えられた。
さっそくシャツもモモヒキもフランネルでこしらえ、
足袋の裏にまでフランネルを付けさせて
全身暖かくしてみたものの、いっこうに効果がない。
やはりすぐに風邪をひいてしまい、すぐ熱が出る。
そこで彼は180度考えを改める。
かつて田舎で暮らしていた頃の質素な生活に戻したのだ。
あえてストーブも焚かず、木綿の着物を着て、
薪割りなどの運動をして汗をかくように心がけた。
すると次第に身体が丈夫になり、
風邪をひくこともなくなったという。
福沢は、自伝の中でこう言っている
「こちらから媚びるから、病は段々つけあがる。」