佐藤日登美 17年2月12日放送
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ファッションの言葉 上品なセクシーさ
和装婚全盛期の日本にウエディングドレスをもたらした、桂由美。
あるとき、アメリカのバイヤーが
彼女のデザインしたドレスについてこう述べた。
「マダム・カツラはなぜ『可愛い』ドレスばかりつくるのですか?
『セクシー』さが足りない。」
当時の日本女性の結婚適齢期は25歳までとされ、
花嫁には若さと可愛らしさが求められた。
だが、今後は社会で活躍し、年齢を重ねて結婚する女性が増える。
そんな女性たちには可愛いだけにとどまらない魅力が必要だ。
そのバイヤーの言葉をヒントに、桂はどんな年齢の女性が着ても美しい
「上品なセクシーさ」を持つドレスを生み出した。
彼女が日本に提案したのはウエディングドレスだけでなく、
女性の新しい生き方だったのかもしれない。