百人一首の日その1 藤原定家
藤原定家は、友人の宇都宮入道から頼まれた。
日本の今までのすべての歌人の中から100人を選んで
一人一首ずつ収めたベストアルバムを作ってくれないかと。
今までと簡単に言うが万葉集の時代から現代までおよそ600年にも渡る。
この間数多くの歌人が現れて、無数の歌が歌われてきたのだ。
だが定家はひきうけた。
これまでに編んだ国家事業の大歌集の時とは違って、
一人の歌詠みとして、
今度は自分のほんとうに好きな歌だけを選んでみたいと思った。
こうして1235年5月27日、京都小倉山の別荘で百人一首は発表された。
選ばれた100人の歌びととその歌は、
日本人の心の中に生き続けることになった。