永久眞規 17年6月10日放送
時の記念日 ベンジャミン・フランクリン
早寝早起きは、人を健康で、裕福で、賢明にする。
Early to bed and early to rise,
makes a man healthy, wealthy and wise.
アメリカ建国の祖のひとり、
ベンジャミン・フランクリンは大変な倹約家だった。
夜明けとともに起き、日没とともに眠れば、
ろうそくも節約できるという考えから、
フランスの新聞「Journal de Paris」でサマータイムを提案。
しかし、18世紀当時は人々の理解を得られず、
彼の考えは忘れ去られていく。
思いがけないタイミングで
サマータイムのアイデアが見直されたのは、約100年後。
エネルギー不足が深刻だった第一次大戦中。
まさに時代の要求にかなっていたのだ。
人を健康で、裕福で、
賢明にするはずだった彼の考えは、
皮肉にもその真逆にある戦争から
普及していくことになる。
それからさらに100年。
サマータイムは、人々にどんな時間をもたらしているのだろう。
きょうは、時の記念日。