佐藤延夫 17年7月1日放送

170701-05

童謡のこころ 十五夜お月さん

童謡「十五夜お月さん」。
作詞をした野口雨情は、
波乱の人生を送っている。
父の事業が失敗し家督を継いだが、
窮屈な結婚生活に嫌気がさし
妻に別れを告げた。

 十五夜お月さん 母さんに も一度 わたしは 逢いたいな

のちに雨情の息子が、当時の記憶を辿っている。
「あれは、明るい月夜の晩、
 僕は父の着物の袖を握りしめて、母の後ろ姿を見送った。」
樺太に渡り、また事業に失敗し、
失意の中、日本に戻ってきた雨情。
お月様は、どんなふうに見えたのだろう。

今日7月1日は、童謡の日。
嬉しさも、悲しみも、歌の中にある。

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