茂木彩海 17年7月30日放送
christophe brocas
青のはなし イヴ・クラインの青
フランスの芸術家、イヴ・クライン。
単色でキャンバスを塗りつぶす「モノクロニズム」を代表する画家として
知られている彼は、なかでも青を好んで使用していた。
その青は、絵の具でもペンキでもない染料で、
「インターナショナル・クライン・ブルー」という名前で
特許が取得されている、いわば、彼だけの色。
彼が青にこだわる理由、それは
私たちを「物質的なもの」の束縛から解き放ち、
無限の宇宙へいざなってくれるかのような探い精神性に満ちている。
から。
34年という短い生涯でありながら、彼が残した青色は
今を生きるアーティストのキャンバスを彩り続けている。