四宮拓真 17年8月20日放送
バリ島 × アントニオ・ブランコ
フィリピン・マニラ生まれの画家、アントニオ・ブランコ。
彼は、日本人にも人気の高いインドネシア・バリ島のウブドに移住し、
そこで生涯にわたって創作活動を続けた。
もともとは、ポール・ゴーギャンの影響でタヒチに心が惹かれていたが、
さまざまな事情でハワイ、日本、カンボジアと移り、
最終的にバリ舞踊のダンサーだったニ・ロンジ夫人との結婚を機に、
バリ島に移住した。
その後多くの賞を受賞する人気画家となったから、
島への移住が人生の転機となったことは間違いない。
ブランコは、その風貌や、
額縁までこだわって自作する独特の作風から、
「バリのダリ」と呼ばれた。
実は、この額縁へのこだわりは、日本で育まれたらしい。
バリに渡る前に、1年ほど横浜に住んでいて、
その頃に額縁職人と知り合い、技術を学んだそうだ。
バリのダリは、日本との縁で生まれていた。