臨終の話 チャールズ・チャップリン
チャールズ・チャップリン。
世の中を鋭く風刺しつつも
決してユーモアを忘れない彼は、
喜劇王と称された。
そんなチャップリンは1977年、クリスマスの朝に息を引きとった。
老衰による静かな死だった。
彼の訃報が日本に届いた、25日の夕刻。
東京有楽町のニュー東宝シネマ1では、
チャップリンの伝記映画「放浪紳士チャーリー」が上映中だった。
ラストシーンの途中、その死が場内マイクで伝えられると、
客席は一瞬静まり、やがて彼を称える万雷の拍手が起こった。
チャップリンらしい、見事な幕引きだった。