美味なるイタリア料理 ペッレグリーノ・アルトゥージ
19世紀のイタリアの料理研究家ペッレグリーノ・アルトゥージは
イタリア各地をめぐり、古くから伝わる郷土料理に斬新なアレンジを加え、
そのレシピを一冊の本にまとめた。
それが1891年に出版された『料理の科学と美味しく食べる技法』。
本はどの家庭にも一冊あると言われるほど売れた。
中世以降、都市国家が群雄割拠し、
19世紀の末にようやく国家統一を果たしたイタリアにとって、
アルトゥージの本は「ひとつのイタリア」の象徴とも言えた。
その功績により、現在ペッレグリーノ・アルトゥージは
「イタリア料理の父」と呼ばれる。