仲澤南 17年12月16日放送
alanclarkdesign
電話のはなし 松下幸之助
現在のPanasonicの礎を築いた、松下幸之助。
仕事熱心で「経営の神様
とも呼ばれた松下は、
社員の家にも頻繁に仕事の電話をかけた。
そして、いつもこう言ったという。
君の声を聞きたかったんや。
君の声を聞いたらな、元気が出るんや。
当時のことを、社員はこう話している。
わたしは感動し、この人のためなら
どんなことでも成し遂げようと思った。
この人のような人間になろうと思った。
たとえ部下に対しても真摯に声を聞こうとする。
そんな松下の姿勢は、独特の人間観から生まれたものだった。
彼はすべての人間が偉大な存在であり、
尊敬すべき相手だと考えていたのだ。
仕事の電話1本にも、その人は表れる。
いや、生の声を届ける電話だからこそ、表れるのかもしれない。