河田紗弥 17年12月17日放送
文房具のあれこれ 〜のり〜
人は昔、モノとモノをくっつけるのに
「にかわ」と呼ばれるものを使っていた。
「にかわ」とは、動物の皮や骨をお湯で煮たときにでる
粘り気のある液体を乾燥させたものである。
その後、日本ではご飯つぶをヘラなどで練ったものや
おかゆの炊きこぼれを集めたものなども使っていた。
当時、おかゆのことを「ねまり」と呼んでいたことから、
それが変化して、
現在の「のり」になったと言われている。
江戸時代になると、のりは幅広い場面で必要とされ、
人々の生活に欠かせないものとなった。
しかし、米を原料としていた、こののりは
すぐに腐ってしまい、長く保存ができなかった。
そして明治20年。
藤井恒久は、ドイツののりからヒントを得て、
でんぷんに防腐剤や香りを加えた
でんぷんのりをつくった。
第二次世界大戦が始まり、食べ物が不足すると、
「お花のでんぷんのり」が生まれた。