大きすぎたプレゼント
今夜はクリスマスイブ。
たくさんの人が贈り物を用意しているだろう。
土佐の戦国大名、長宗我部元親。
彼は豊臣秀吉に驚きのプレゼントをしたという。
天下人となった秀吉の元には
毎日大名たちから贈り物が届いていた。
秀吉の懐に入りたい元親は、
なんとクジラをプレゼントしたのだ。
地元土佐で獲れたクジラを大坂まで送り、
同時に土佐料理もふるまった。
派手好きの秀吉は大喜びしたという。
クジラ。なんとも迫力のあるプレゼントだ。
大きすぎたプレゼント
今夜はクリスマスイブ。
たくさんの人が贈り物を用意しているだろう。
土佐の戦国大名、長宗我部元親。
彼は豊臣秀吉に驚きのプレゼントをしたという。
天下人となった秀吉の元には
毎日大名たちから贈り物が届いていた。
秀吉の懐に入りたい元親は、
なんとクジラをプレゼントしたのだ。
地元土佐で獲れたクジラを大坂まで送り、
同時に土佐料理もふるまった。
派手好きの秀吉は大喜びしたという。
クジラ。なんとも迫力のあるプレゼントだ。
作家の恩送り
もらった恩を返すのが「恩返し」。
もらった恩を他の人に送るのが「恩送り」。
作家の井上ひさしは
中学の頃、生まれて初めて
英和辞典を万引きし、
書店のおばあさんに捕まった。
そのおばあさん
ひさし少年を厳しく諭し、
薪割りをさせた上で、その辞書をくれた。
しかも薪割り代金の残りまで。
返し切れないほどの
恩を感じたひさし少年は
後に作家になると、その書店があった町で
無料の文章教室を開いた。
さて、今夜あなたも、
誰かにもらった恩を
別の誰かに送りませんか?
玉手箱の理由
今夜たくさんの誰かが
誰かに贈りものをするだろう。
誰もが知っていて
しかし誰もがそれをもらった理由を不思議に思う
そんな贈りものといえば
浦島太郎の玉手箱。
なぜ亀を助けたお礼に
乙姫さまは玉手箱を渡したのか?
なぜこの意外な結末がこんなにも時を超えて
語りつがれているのか。
正解はない、ただ解釈だけがある。
こんな解釈もある。
三百歳になったのは、
浦島にとって、決して不幸ではなかったのだ。
年月は、人間の救いである。
忘却は、人間の救いである。
太宰治「御伽草子」の浦島さん
という文章の中の言葉である。
2人を繋ぐ贈り物
贈り物は、時に、
離れた2人を繋ぐ絆となる。
坂本龍馬は家に妻のおりょうを残し、
長く家を空けることが多かった。
寂しさを募らせるおりょうに、
龍馬は大きな贈り物を渡した。
長さ2尺もの月琴。添えられた手紙には
「我が身と思うて、膝に抱かれたく。」と記されていた。
龍馬の約束を信じ、おりょうは一人稽古を続けた。
しかし、1867年11月15日、龍馬は暗殺されてしまう。
本当に離れ離れになってしまった2人。
おりょうにとって、その月琴は、
かけがえのない龍馬そのものだったことだろう。
愛する人への贈り物
好きな人の気をひくために贈り物をする。
そんな経験が誰にでもあるのではないだろうか。
童話の王様、アンデルセン。
『人魚姫』『みにくいあひるの子』『マッチ売りの少女』など、
多くの童話を残している。
そんなアンデルセンが愛する女性へ贈ったもの。
それは、彼の自伝。
生い立ちから過去の失恋話まで赤裸々に語られていたという。
その書き出しは、
「目に見えない愛の手が私を導いていることを、身にしみて感じる」
詩人としても名高いアンデルセン。
どんなに美しい文章を持ってしも、
意中の女性の心を射止めることはできなかった。
贈り物を選ぶときは、
相手の気持ちが何よりも大切なのだろう。
70歳で亡くなった彼は、
生涯独身だった。
妻への贈り物
ありがとうと、口にするのは時に恥ずかしい。
長年連れ添った夫婦ともなれば、なおさらだ。
日本植物学の父、牧野富太郎(まきのとみたろう)。
彼が命名した植物は2500種以上、
残した植物標本は50万点。
その素晴らしい功績の裏で、
日々の生活は楽ではなかった。
それを献身的に支えたのが、妻の壽衛(すえ)だった。
彼女が亡くなった翌年。
牧野博士は、自身が発見した新種の笹に、
妻への感謝の気持ちを込めて名前をつけた。
その名は、スエコザサ。
彼は、こんな歌も読んでいる。
「家守りし 妻の恵みや わが学び
世の中の あらん限りや スエコザサ」
100年後の恩返し
1985年イラン・イラク戦争。
フセインは、48時間後からイラク上空を飛ぶ飛行機を
無差別に攻撃すると宣言を出した。
イラクの日本人を救出しなければならない。
その時、トルコ航空の飛行機が来て日本人全員を救出した。
なぜトルコなのか。
当時の駐日大使であるウトカン氏は語った。
100年前和歌山県沖で起きたエルトゥール号の事故に関して
日本人がしてくださった献身的な救助活動を、
今でもトルコ国民たちは忘れていません。
だからこそ、テヘランで困っている日本人を助けようと、
トルコ航空機が飛んだのです
イラクに来た飛行機は
100年前に起きた事故の恩返しだったのだ。
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