jackyczj
喫茶の話 村上春樹のジャズ喫茶
村上春樹は小説家になる前、ジャズ喫茶を数年営んでいた。
窓のない地下の静かな店だった。
村上は店を開いた時の想いをこう語った。
小さな店でもいいから、自分ひとりで
きちんとした仕事をしたかった。
喫茶店という空間は、その店主だけが生み出せる
特別な時間が流れている。
jackyczj
喫茶の話 村上春樹のジャズ喫茶
村上春樹は小説家になる前、ジャズ喫茶を数年営んでいた。
窓のない地下の静かな店だった。
村上は店を開いた時の想いをこう語った。
小さな店でもいいから、自分ひとりで
きちんとした仕事をしたかった。
喫茶店という空間は、その店主だけが生み出せる
特別な時間が流れている。
Shin Takeuchi
喫茶の話 狭山茶の歌
日本三大茶とも言われる埼玉県入間市の名産、狭山茶。
大正時代から製造を続ける新井園本店には
小さなカフェが併設されている。
狭山茶で、地元のひとの合間の
空き時間を豊かにしたい。
そんな想いで始めた。
色は静岡、香りは宇治よ、味は狭山でとどめさす。
とお茶摘みの女性たちが
収穫の合間に歌いながらお茶を育ててきた。
その甘く濃厚な味わいは、
地元の味を誇りに想う気持ちに、今も支えられている。
Querfeld GesmbH
喫茶の話 ツヴァイクとウィーンのカフェ
2011年に、ユネスコの無形文化遺産に登録された
ウィーンのカフェ文化が花開いたのは、19世紀後半だ。
その頃のカフェには、政治家から、音楽家、
演劇家、芸術家、文学者など、様々な種類の人が集った。
逆に言えば、集う客の種類によって、
その店の個性が育まれたとも考えられる。
例えば、
建築家アドルフ・ロースが設計したカフェ・ムゼウムは
画家のクリムトを始めとする芸術家や建築家たちが集まり、
新しい時代のデザインについて語り合った。
ブルク劇場のそばにあるカフェ・ラントマンは、
役者や政治家が多く集い、
エレガントな雰囲気を売りにした。
当時のウィーンで裕福なユダヤ人家庭に生まれ、
後に亡命せざるを得なくなった作家のツヴァイクは
後年、若かりし頃のウィーンの文化を回想して、こう語る。
あらゆる新しいものに対する最良の教養の場は、
常にカフェであった。
コーヒーと共に、多くを学べる場でもあった
19世紀末のウィーンのカフェからは、
ウィーン分離派や合理主義、青春ウィーン派など
多くの文化が巣立った。
nicocarver
喫茶の話 トルコ・コーヒーの価値
水から煮たてたコーヒーの、上澄みだけを飲む
トルコ・コーヒーを、ご存知だろうか。
トルコで一般的な飲み物と言えばチャイだが、
おもてなしの際にふるまわれるのは、トルコ・コーヒーだ。
美味しいトルコ・コーヒーは、
つくるのに手間と時間がかかるのだ。
トルコには、こんな古いことわざがある。
一杯のコーヒーには40年の思い出がある。
それだけの想いを込めて淹れているとも、
その味はずっと記憶に残るとも、解釈できる。
KathrynW1
喫茶の話 ヘンリー・ジェイムスの言葉
英国で生まれた午後の優雅な喫茶習慣、
アフターヌーンティー。
ふわりと立ち上る高貴な香り。
紅茶とともに、サンドイッチやスコーンを
2、3段重ねのティースタンドにのせて楽しむ
上流階級文化の精髄である。
かつてイギリスでは、1日2食が主流だったため
小腹を満たすために始まった習慣らしい。
上流階級の女性たちにとって、
夕方は観劇やオペラを楽しむ社交タイム。
夕食前の空腹を紛らわすのにちょうどよかったことも
広まった理由だとか。
そんなアフターヌーンティー文化に
魅せられた小説家、ヘンリー・ジェイムスは
こんな言葉をのこしている。
午後のお茶という名で知られる儀式に
費やされる時間ほど、
心地よい時は人生でそうたくさんはない。
yu-sui.net & cooperators
喫茶の話 談話室滝沢
かつて東京に4店舗あった喫茶店、「談話室滝沢」。
広々とした店内は、長居のできる落ち着いた雰囲気。
黄緑色の椅子とカーペット、
そして、錦鯉が泳ぐ小さな滝がトレードマーク。
また、従業員は、すべて正社員。
社員寮で徹底した接客教育を行っていた。
しかしそんな滝沢も、
2005年に、惜しまれながら閉店。
従業員の確保とサービスの質を保つのが
難しくなったというのが、その理由だった。
喫茶というサービスにかける、並々ならぬプライド。
社長の滝沢次郎氏は、かつてこう語っている。
滝沢がお客様に売るものは
コーヒーではなく、
社員の人格・礼儀作法である
metrognome0
喫茶の話 中上健次と喫茶店
喫茶店とは不思議なもので、
職場では一切手につかなかった仕事や、まとまらなかった考えが
ここへ来るときれいに片付いたりする。
作家、中上健次も喫茶店に助けられた小説家のひとり。
特に通ったのは新宿中央公園近くにある「ブラジル館」。
新宿で夜通し飲んだ中上は、夜が明けるとブラジル館に現れ、原稿を書いたという。
『コーヒーひとつ』とウェイトレスに頼む。
その時から、区切りをつけて店を出るまで、私は一種の催眠状態にいる。
誰にも邪魔をされない自分だけのサンクチュアリを求め、
今日も誰かが喫茶店の扉をひらく。
喫茶の話 カフェの4つの自由
16世紀に生まれた「カフェ」はもともと
お茶を飲む場所というより、人々が自由に交流する
社交場の意味合いが強かったと言われている。
居続けられる自由
思想の自由
時間的束縛からの自由
そして振る舞いの自由
カフェ研究家、飯田美樹が定義するカフェの4つの自由。
友人と普段できない真面目な話をするもよし。
恋人と見つめ合うもよし。
時間を忘れて好きな本を読むのもいい。
おいしいお茶と居心地の良い空間。
それさえあれば人はいつでも自由になれる。
norihito
お鍋はいかが
鍋料理ほど新鮮な料理はない。
と言ったのは、かの北王子魯山人。
材料が生きている。
料理する者が緊張している。
そして、出来立てを食べるのだから。
と、つづける。
今晩、お鍋はいかがですか。
typester
お鍋はいかが ちゃんこ鍋
四季を通じて、
相撲部屋で湯気を立てる、ちゃんこ鍋。
煮立った出汁に骨つきの鶏を入れ、
季節の野菜を加えて煮るのが一般的。
鶏を使うのには理由がある。
手をつかず二本足で立つ鶏が、
負けない力士の姿を連想させるからだとか。
その鍋は、お腹といっしょに、
闘志まで満たしてくれる。
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