佐藤理人 18年3月17日放送
Komatta
豊臣秀吉「能」
豊臣秀吉の最後の趣味は能楽だった。
戦国時代、能は茶道に並ぶ武将の社交場。
秀吉は千利休に切腹を命じたのち、
その記憶を振り払うように能に没頭した。
武将自らが舞う能のことを
大名能
という。その間は無礼講で身分の上下は問われない。
秀吉は徳川家康や前田利家に声をかけ、
3日間に及ぶ演能の舞台を開催。
自分でも16回も舞う熱の入れようで、
現代の「フェス」の先駆けとなった。
さらに彼は自分の一生を題材に、
その業績を褒め称える作品をいくつも作らせては、
自ら演じた。
足利義満や徳川綱吉など能を愛した権力者は数多い。
だが秀吉ほどエゴに踊らされた者は他にいない。
今日は豊臣秀吉の誕生日。