四宮拓真 18年3月24日放送
ノルウェーのコーセリ
北欧・ノルウェーの冬は長い。
日本はもう春めいて、桜も咲き始める時期だが、
ノルウェーはいまもまだ氷点下の日々だ。
そんな厳しい冬のあいだ、
ノルウェーの人々は多くの時間を自宅で過ごす。
中心にあるのは、大きな薪ストーブ。
揺れる炎に家族が集まって、みんなで会話を楽しむ。
ノルウェーには「コーセリ(Koselig)」という単語がある。
寒い冬を暖かく快適な家でゆったりと過ごす、というニュアンスだが、
日本語にはぴったり言い当てる言葉がない。
「心地よい」とか「気持ちよくいられる」が近いだろうか。
ノルウェーでは、とてもコーセリなおうちね、とか
彼はコーセリな人だ、のように使われる。
実にノルウェーらしい、ぬくぬくとした言葉だ。
今日は土曜日。明日もお休みの方が多いだろう。
今夜はゆっくり、コーセリな時間を過ごしては。