大友美有紀 18年5月6日放送
「日本美の再発見・ブルーノ タウト」旅館
ドイツの建築家ブルーノ タウト。
ナチスの嫌疑から逃れるため日本へやってきた。
最初についたのは駿河湾。
その夜、タウトは夫人とともに旅館へ泊まる。
宿の玄関では女中や番頭が
驚くばかりていねいにお辞儀をして
私たちを迎え入れた。
私たちはそこで靴を脱ぎ、
畳の上に座って夕食をとった。
このような幸福は、夢のような想像でしか
描くことができなかったと語る。
タウトは、しばらく日本に滞在したのち、
アメリカに渡る予定だった。
しかし手続き上の問題でその後3年半、
日本にとどまることになる。
それは日本の美にとっては幸福だった。