大友美有紀 18年5月6日放送
「日本美の再発見・ブルーノ タウト」桂離宮
ドイツ人建築家ブルーノ タウトは、
その著書の中で
桂離宮はギリシャのアクロポリスから受ける印象が
実に良く似ていると断言している。
両者ともに数世代を経て洗練を重ねた結果、
特殊なもの偶発的なものをことごとく脱却した
純粋な形式であると。
障子を閉め切った部屋は深い静けさを湛えているのに、
障子をあけると「絵」のような庭が
あたかも家屋の一部ででもあるかのように、
突然私たちの眼の前に
圧倒的な力をもって現出する
タウトが著した「ニッポンーヨーロッパ人の眼で観た」は、
空前の桂離宮ブームを起こすこととなる。