宿題のはなし 溜めてしまった宿題に
8月最後の日曜日。
夏休みの宿題を溜めてしまい、
頭を抱えているお子さんが、
もしいたら。
江戸時代中期、山形は米沢藩の
財政を立て直した名君、
上杉鷹山(うえすぎようざん)公が
家臣に示した、
こんな言葉を贈りたい。
なせば成る なさねば成らぬ 何事も
宿題のはなし 溜めてしまった宿題に
8月最後の日曜日。
夏休みの宿題を溜めてしまい、
頭を抱えているお子さんが、
もしいたら。
江戸時代中期、山形は米沢藩の
財政を立て直した名君、
上杉鷹山(うえすぎようざん)公が
家臣に示した、
こんな言葉を贈りたい。
なせば成る なさねば成らぬ 何事も
宿題のはなし 先延ばしの偉人
明日やろう。明日こそはやろう。
子どもの頃の「夏休みの宿題」に始まり、
人は、幾つになっても、
気が進まないことを先延ばしにしがち。
しかし、安心してください。
かの天才、レオナルド・ダ・ヴィンチも、
先延ばしすることが、多かった模様。
たとえば、7ヶ月で完成させる契約だった
「岩窟の聖母」という絵画が、
実際に完成したのは、なんと25年後。
好奇心旺盛でひとつのことに集中できず、
途中で投げ出した作品も多いそう。
あなたにも、もし、「先延ばしグセ」があるとしたら。
ひょっとするとそれ、
「天才のしるし」かもしれません。
宿題のはなし 音読の効用
宿題をする子どもも大変だが、宿題を見る親も実は大変だ。
1年生の宿題の定番、「音読」。
子どもは文章を読む。親はそれを聴く。
この宿題、文字通り、お父さん、お母さんにとっても
もしかしたら耳が痛い宿題かもしれない。
姿勢良く読めたか?
声は大きかったか?
気持ちはこもっていたか?
親が採点をして学校に提出する。
全部マルで出すと、それはそれでちゃんと聴いていたのかと
先生に思われるかも・・・とたまにサンカクやバッテンも
織り交ぜながら、採点する。
繰り返し、繰り返し、なぜ毎日、
おんなじ文章を読み上げなければないならいのか?
諸説あって、声に出すと黙読では読み流していた
言葉に意識が向き理解が深まるだとか、
唾液が多く分泌されて、虫歯予防になり、成績もアップする
という説も。
ある先生は、こんな説を持っている。
「声を出す」ことを続けると、「自分の意見を言う」気持ちにつながる。
だから音読は毎日、コツコツやるんです。
なるほど、ルーティンだと思ってしまえばつまらない
音読も、いつか自分自身の言葉を持つための準備運動と
思うと、今日も一緒に頑張ろうとやる気も湧いてくる。
宿題のはなし 宿題の日
夏休みの終わりに
溜め込んだ宿題を必死で片づける。
そんな記憶は誰にでもあるだろう。
8月31日は「宿題の日」に制定されているという。
イギリスのあるチャリティー団体が
学ぶ喜びに気づいてもらうことを願って定めたもの。
世界には教育の機会に恵まれない子どもたちが
6千万人以上いるという。
学べることへの感謝に気づけば
夏の終わりの宿題も、きっといい思い出に変えられる。
kazutan3@YCC
宿題のはなし 自由研究のはじまり
夏休みの宿題の定番でもある、自由研究。
それは、大正デモクラシーと同時期に起こった
大正自由教育運動から生まれたという。
それまでの一方的な教育ではなく、
こどもが主体の学びを目指そうという
現代に於いても斬新な思想を持った教育運動だ。
その時代に、特に多くの新教育を実践したのが、
東京府立第五中学校の初代校長をつとめた伊藤長七だ。
当時では珍しい課外活動や実験を重視し、
学生の自由な発明工夫を集めて展示する
創作展も開催した。
それまでの権威主義的な教育や教師を嫌い、
学生の意見をつねに聞く姿勢を崩さなかった。
先生は偉い、教育は権威だ、という時代に
伊藤長七の学校には自由と活力が溢れていたという。
夏休みの最後に残りがちな自由研究。
肩の力を抜いて向き合ってみると、
自由なひらめきも沸いてくるかもしれません。
宿題のはなし 遊牧民の進み方
8月最後の日曜日。
夏休みの宿題とにらめっこをしている人も
多いかもしれない。
厳しい自然や天候と常に向き合いながら生きる
遊牧の国モンゴルにはこんなことわざがあるらしい。
山が高いからといって戻ってはならない。
進めば越えられる。
仕事が多いからといってひるんではならない。
行えば必ず終わる。
宿題だって、一問ずつ、1ページずつ。
ゆっくり進んで行けば必ず終わるもの。
焦りも、その後の解放感も、この夏の思い出です。
Okinawa Soba (Rob)
宿題のはなし 100年続く宿題の歴史
夏休みの宿題の歴史は意外に長く、
明治時代から、学力低下を避けるためにはじまったと言われている。
内容はというと、
絵日記を書いたり、植物の根の作用や構造について書いたり、
今とそこまで変わりないようだ。
100年以上も日本の子供たちが挑んできた夏の宿題。
いっそ夏の風物詩とみてしまえば、意外と楽しんで向き合えるのかもしれない。
宿題のはなし 大人の宿題
宿題は、なにも子供がやるものとは限らない。
サボりにサボった部屋の片づけ、
参考書を買っただけで何もしていない英会話、などなど。
大人にだって貯め込んだ宿題はたくさんあるはずだ。
そんなあなたの胸に、グサりと刺さる
社会学者チャールズ・クーリーの名言を。
明日はなんとかなると思う馬鹿者。
今日でさえ遅すぎるのだ。賢者はもう昨日済ましている。
eliduke
空港のはなし アイス飛行場
世界一過酷な飛行場の1つと言われている
アイス飛行場(Ice Runway)をご存じだろうか?
場所は、南極・ロス島。
アメリカの科学調査拠点である
マクマード基地の近くにあり、
名前の通り、海に浮かんだ氷でできている。
氷の状態が一番良い時期でさえ、
着陸時には飛行機の重みで
氷がたわむというこの飛行場。
海氷が最も脆くなる12月になると、
翌年の春まで閉鎖されてしまう。
遠くから飛んできた飛行機が陸地に降り立つ。
無事に着いたことに喜び、
誰もがホッとする瞬間のはずが、
ここアイス飛行場では
誰もが凍りつく瞬間になるのである。
Stefan Sjögren
空港のはなし ストックホルム・アーランダ空港
ストックホルム・アーランダ空港。
誘導路の横に10年以上動いていない
ジャンボジェット・ボーイング747が停まっている。
ジャンボ機の真下で記念撮影をする旅行者もいれば、
大きな翼の上を歩く人も。翼の下にある
4つのエンジン部分にはなぜかドアが付いている。
飛行機内に入ると制服を着たクルーはいるが、
離陸の準備をする様子もなくにこやかに接客している。
実はこのジャンボ機、現在は宿泊施設として営業中。
2002年までは世界中を飛び回っていたが、
今は1マイルも動かずに、
世界中からやってくる航空ファンを楽しませている。
操縦桿が残るコックピットや、
ジェットエンジンがあった場所のベッドで見る夢は……
やはり大空を飛ぶ夢なのだろうか。
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