佐藤理人 18年8月18日放送
海のむこう 「漂流実験」
人間はどのくらい長く漂流できるのか。
自分の肉体を使って実験した男がいた。
1953年10月19日、フランスの医者アラン・ボンバールは、
食料も水ももたずゴムボートで大西洋に漕ぎ出した。
彼は毎日0.7Lの海水に魚から搾り取った水を加えて飲んだ。
さらに壊血病にならないようプランクトンでビタミンを補給した。
出発から65日後のクリスマスイブ。
5000km以上の旅の果てに彼は西インド諸島のバルバドスに到着。
体重は25kgも減ったが、極めて健康だった。