大友美有紀 18年9月2日放送
ロシアの昔話 おんどりとめんどり
ロシアの昔話、おんどりとめんどり。
ふたりは森へクルミをとりにいく。
おんどりが木にのぼり、クルミをおとし、めんどりが拾う。
ところがクルミが目に当たって、片方がつぶれてしまう。
めんどりが泣いていると大貴族がやってきて
なぜ泣いているのかと聞く。
おんどりが私の目をつぶしたのです。
おんどりは、クルミの木がズボンを破ったせいだと答えます。
クルミの木は、ヤギたちが足をかじったという。
ヤギたちは、牧童が守ってくれないから。
牧童は、おかみさんが祝祭日のクレープを
食べさせてくれないから。
おかみさんは、ブタがねり粉をこぼしたから。
ブタは、オオカミが子ブタをさらったから。
オオカミは、はらぺこだったから子ブタをさらった。
これも神様のおぼしめしだという。
これは大貴族をバカにした話のようだ。
批判を口にできない市井の人々の、はけ口だったのかもしれない。