佐藤理人 18年9月22日放送
フロンティアーズ 「モンタギューと自動車」
1908年2月12日、6台の車がニューヨークを出発した。
自動車の誕生から18年。
欧米のメーカーが合同で企画した世界一周レースだった。
アメリカを横断し、船でアラスカへ。ベーリング海の氷上を走り、
シベリアから東欧を超え、パリでゴール。
悪路だらけのコースの中でも、最大の難所は五大湖の豪雪だった。
アメリカのトーマスフライアー号のレーサー、
モンタギュー・ロバーツは大金を払って除雪作業を依頼。
最大のライバル、ドイツのプロトス号に大差をつけた。
7月30日、彼はトップでパリへ到着。
169日で2万1468km を走りきった。
そのゴールは自動車時代の高らかなスタートを告げた。