2018 年 10 月 20 日 のアーカイブ

渋谷三紀 18年10月20日放送

181020-01
Photo by studiohzwei
ケーキなおはなし ザッハトルテ

こってりとした濃厚な味わい。
チョコレートケーキの王様と呼ばれる
ザッハトルテを考えたのはオーストリアのフランツ・ザッハー。
外相の屋敷に仕えていたザッハーは
病気で休んでいたメインシェフに代わり、
急きょ客人のためのデザートをつくることになります。
主人に恥をかかせられないというプレッシャーの中、
ザッハーがつくったザッハトルテは大好評。
ウィーン中で話題となりました。
ザッハーわずか16歳、
見習いを始めて二年目のことでした。
おいしさに年齢も経験も関係ない。
ケーキづくりの世界は、甘くないようです。

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渋谷三紀 18年10月20日放送

181020-02
Photo by Carwyn Lloyd Jones – Dylunio Creadigol
ケーキなおはなし ヴィクトリアン・スポンジ

パウンドケーキのような生地に
クリームとジャムを挟んだシンプルなケーキ、
ヴィクトリアン・スポンジはイギリス生まれ。
最愛の夫アルバート公を亡くして塞ぎ込む
ヴィクトリア女王をなぐさめようとつくられました。
しばらく屋敷に閉じこもり喪服を着続けた女王ですが、
なんとか政務にも復帰することができました。
ケーキがイギリス王朝を救ったと言ったら、
言いすぎでしょうか。

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渋谷三紀 18年10月20日放送

181020-03
Photo by sogni_hal
ケーキなおはなし タルトタタン

フランスの伝統菓子タルトタタン。
リンゴをつかったそのケーキが誕生したのは、
タタン姉妹が経営するホテル・タタン。
いつものように姉のステファニーが
アップルパイをつくっていたときのこと。
炒めすぎてしまったリンゴを
あわててなんとかしようと、
タルト生地をのせ、
フライパンごとオーブンの中へ。
焼きあがったケーキをひっくり返すと
焦がしたバターと砂糖が香ばしい
見事なタルトができあがっていたのだそうです。
失敗がケーキのもと、というお話。

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渋谷三紀 18年10月20日放送

181020-04
Photo by FoodishFetish
ケーキなおはなし エクレア

シュー皮+クリーム+チョコレート。
エクレアの完璧な組み合わせを発明したのは、
19世紀フランスの天才パティシエ、アントナン・カレーム。
カレームは天井からじょうろを吊り下げて
生地を流し込んでいたそうです。
ちなみにエクレアの語源はフランス語のエクレール。
稲妻という意味で、チョコが溶けないうちに
電光石火のスピードで食べてください、
というメッセージが込められています。
エクレア好きなら覚えておきましょう。

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渋谷三紀 18年10月20日放送

181020-05
Photo by katorisi
ケーキなおはなし バウムクーヘン

日本で初めてのバウムクーヘンが焼き上がったのは約100年前。
焼いたのは、捕虜として広島の収容所にいた
ドイツ人の菓子職人カール・ユーハイムでした。
薄い生地を何層も重ねて焼いたり、
冷めるまで回転させ続けるといった特殊な工程が
バウムクーヘンにはあり、
当時の日本の設備ではほぼ不可能と言われていました。
しかし「できるかできないかじゃない。やるんだ」と
仲間にたきつけられ、ユーハイムは奮起。
苦心の末に焼き上げたバウムクーヘンは、
一躍大人気商品になったのだそうです。
バウムクーヘンはドイツ人の意地と誇りの味なのです。

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