大友美有紀 18年11月4日放送
「泉鏡花」すず
今日は、小説家・泉鏡花の誕生日。
鏡花の筆名は師匠であった尾崎紅葉が名づけた。
紅葉の内弟子だった鏡花は、やがて
新進小説家として認められ尾崎の家を出る。
そして神楽坂の芸妓、桃太郎と出会い、恋に落ちてしまう。
先生には内緒で一緒に住むようになった。
その師匠の紅葉は、胃がんを患っていた。
紅葉は病床で烈火の如く怒った。
まだ結婚できる分際ではないと言うのだ。
鏡花は桃太郎と別居せざるを得なくなる。
紅葉はその叱責のあと、38歳で亡くなってしまう。
このときの苦しみが小説「婦系図(おんなけいず)」となる。
芸妓・桃太郎の本名は「すず」といった。
鏡花の母と同じ名前だった。