「泉鏡花」謡(うたい)
今日は小説家、泉鏡花の誕生日。
金沢に生まれた鏡花の父は、
金細工の職人だった。
金沢は、今も昔も能が盛んな地。
加賀藩の藩祖、前田利家も能に傾倒していた。
能楽を武家の式楽として育成し、保護し、
武士のたしなみとした。
そして庶民、職人にも身につけるよう奨励していた。
ひがし茶屋街を歩くと
高いところで作業する大工や
植木職人が謡(うたい)を口ずさむ声が聞こえ
「空から謡が降ってくる」と言われたほどだった。
鏡花の父も職人だった。
謡のたしなみがあったのかもしれない。
鏡花の作品には謡曲や、謡が登場するものも多い。