厚焼玉子 18年12月30日放送
年末初演の物語
もし、あなたが
新作のオペラ、またはシンフォニーを
パリまたはウイーンで初演することになったら、
どんな時期を選ぶだろう。
ブラームス、ブルックナー、プロコフィエフが
選んだ日は12月30日だった。
なぜなら、夏は市民がバカンスに行ってしまう。
貴族はカントリーハウスに引き揚げ、
年末の社交シーズンの始まるころに
やっと街に戻って来たからだ。
やっぱり、人で賑わい、
ニューイヤーを前に浮きたつ街が
名曲の初演にふさわしい。