渋谷三紀 19年2月9日放送
スキャンダル文学史 恋多き女優、岡田嘉子の人生
大正八年、岡田嘉子は
新芸術座で初舞台を踏み女優となった。
座員の服部との間に一児をもうけるも、
俳優の山田と恋仲になった嘉子は、
山田の煮え切らない態度に対しある行動に出る。
映画「椿姫」で相手役を
つとめた竹内と失踪したのだ。
その後二人は結婚するが、
嘉子はまたも事件を起こす。
演出家の杉本と手をたずさえ、
樺太の国境を越えたのである。
駆け落ちと同時に亡命したふたりは、
別々の監獄に収監され二度と逢うことはなかった。
十年の服役ののち、
嘉子はソ連で再び演劇の仕事についた。
晩年、嘉子はある事実を知る。
杉本は亡命直後に、銃殺されていた。