作家とアパート 萩原朔太郎
新年度、新しい場所での暮らしを
始める人もいるでしょう。
詩人・萩原朔太郎の作品に
「乃木坂倶楽部」という詩がある。
アパートでひとり寂しく
眠る心情が描かれている。
妻と別れて、実家からも追い払われ、
三好達治に紹介されたアパートだった。
詩の描写から察するに、白壁の洋室、
ベッドで眠るような暮らしだ。
しかも、場所は乃木坂。
今だったら、洋館のようなアパートでの
華やかな都会暮らし。
でも「ひとり」である寂しさが、胸に迫ってくる。
ひとり暮らしを始めたばかりのあなたは、
きっと読まないほうがいい。