澁江俊一 19年5月19日放送
渋沢のライバル
1万円札の新しい顔になるのは
経済人では初めて日本のお札になる渋沢栄一。
明治11年8月、
隅田川の屋形船に渋沢を誘ったのは
財界の大物だった三菱の創始者、岩崎弥太郎。
その夜岩崎は渋沢に、
一緒に手を組まないかと持ちかけたが
渋沢は三菱が会社と言いながら岩崎家の家業であり
利益を独占していたことを批判したのだ。
この後2人はビジネスという戦場で
争いをくりひろげるライバルとなる。
渋沢は三菱のような巨大財閥をつくらず
道徳と経済の両立を人生の理想とした。
道徳と経済の両立。
それができていると言いきれる企業は
今、世界にどのくらいあるだろう。