2019 年 6 月 22 日 のアーカイブ

永久眞規 19年6月22日放送


jillyspoon
夏至の話  リトアニア

今日は、夏至。

日本で暮らしていると、何気なくすぎていく一日。
しかし、寒く厳しい冬が続く国では、
太陽と長く共に過ごせる夏至は、とても大切な一日。

バルト三国のひとつ、リトアニアでは
自然の力が最高潮になる日で、
様々な奇跡が起こるとされている。
なかでも素敵な習わしをひとつ紹介したい。

未婚の女の子が夏至の早朝に朝露で顔を洗い、
もう一度眠りにつくと、
夢の中で未来の夫に出会えるそうだ。

貴重な太陽のパワーがこもった朝露がもたらす
神秘的な力。本当に夢でだれかに出会えたら、
運命を感じてしまいそうである。

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福宿桃香 19年6月22日放送


yujanlee
夏至の話  中国

今日は、夏至。

中国では、夏至は麦の収穫の時期にあたる。
清の時代までは国民の祝日にもなっていたほど
古くから中国人は夏至を大切にし、
収穫を祝い、豊作を祈り続けてきた。

今もつづくお祝いのひとつが、麺を食べること。
北の地域では大滷麺(ターローメン)や炸醤麺(ジャージャーメン)。
南の地域では陽春麺(ヤンツンメン)、肉絲麺(ルースーメン)、
三鮮麺(サンチャオメン)と、
すきな麺を食べながら収穫に感謝する。
昼間の時間が一番長い日に長い麺を食べることで
長寿を願う意味もあるのだという。

ちなみに冬至には、ワンタンを食べるそうだ。
ぜひ今年の夏至と冬至は、中国風にお祝いしてみたい。

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村山覚 19年6月22日放送


Sara E dk
夏至の話  デンマーク

今日は、夏至。

冬が長いデンマークの人たちにとって
夏の訪れを感じることができる夏至祭と、
ちょうど半年後のクリスマスは
一年の区切りとなる大切な一日だそうだ。

デンマークの夏至祭に欠かせないのは、
焚き火と魔女の人形。
夏至の日に魔女たちが集まって会議を開く
という言い伝えがあるため、
街にやって来られたら大変、ということで
大きな焚き火で魔女の人形を燃やし、
北の山に追い返すという風習がある。

燃やされる魔女がちょっと気の毒だが、
もっと気の毒なのは
ノルウェーやスウェーデンの人たち。
デンマークの北に位置するため、
この風習に眉をひそめているらしい。

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仲澤南 19年6月22日放送



夏至の話  オーストラリア

今日は、夏至。

日本では、いよいよ本格的に夏の暑さを感じ始める。
一方、南半球では季節が逆。違和感を覚えるかもしれないが、
冬に夏至を迎えることになる。

夏至という言葉を定義したのは、北半球の学者たち。
彼らは当時、南半球の存在も、地球が丸いことも
知らなかった。そのため、自分たちが暮らす
地域の季節に合わせて「夏の至り」と定義した。
同じ時期に真逆の季節を迎える地域があるとは、
つゆほども思わなかっただろう。

天文学的には地球上どこでも「夏至」なのだが、
オーストラリア人は、12月頃の日が高い一日を
夏至と呼び、今日は冬至と呼ぶのが一般的だという。

南半球の人と話すときには、
6月の話なのか12月の話なのか、確認が必要そうだ。

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藤本宗将 19年6月22日放送


www.Stonehenge.News
夏至の話  イギリス

今日は、夏至。

太陽がいちばん高く昇るこの日は、
昔から神聖なものとして祝われてきた。

イギリスでも、夏至の日に
数万人が詰めかける場所がある。
それがストーンヘンジ。
中心にある祭壇石に朝日が差し込む光景を、
特別に遺跡の中で見ることができるのだ。

神々しい体験、と言いたいが
実際は日の出を待つあいだお祭り騒ぎ。
なかには泥酔して石を傷つける輩さえ現れる始末。
業を煮やした管理者側は
とうとう規制に乗り出した。

アルコール禁止。
寝袋禁止。
キャンプ禁止。

でも案外、古代人たちも
羽目を外して大騒ぎしていたのかも。

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