厚焼玉子 19年6月23日放送
ひでわく
雨に咲く花 ビヨウヤナギ
ビヨウヤナギの花の黄色は
雨の中でもパッと目立つ。
ビヨウヤナギは中国から300年前に渡来し、
いまでは公園や緑道に植え込みで
ごく当たり前に見かける。
白居易の長恨歌には
唐の玄宗皇帝が楊貴妃を失ったことを悲しみ、
宮殿の池の蓮を楊貴妃の顔に、
未央(びおう)の宮殿の柳を
楊貴妃の眉にたとえたくだりがある。
そこで柳に似た葉を持つこの花を
日本ではビオウのヤナギ、ビヨウヤナギと
呼ぶようになったという説があるが、
それも定かではない。
雨の中でものを見るようなおぼろな話だ。