茂木彩海 19年8月11日放送
太陽のはなし 太陽と芸術家の関係
あらゆる芸術家と親交があったと言われている、
19世紀を生きたフランスの作家、ロマン・ロラン。
学生時代には文学を学ぶ傍ら、美術や音楽などアート活動に没頭。
その後文学作家となってノーベル文学賞を授与した
「ジャン・クリストフ」ではその知識と情熱から、全10巻に渡り
ベートーヴェンを主人公にした物語が紡がれている。
彼が遺した言葉に、太陽と芸術家にまつわるこんな一文がある。
太陽がないときには、それを創造することが芸術家の役割である。
美術館の細い廊下を抜けた途端、素晴らしい絵画を目の当たりにした瞬間。
コンサートホールで鳥肌が立つほど美しい旋律を聴いた瞬間。
曇った心は晴れやかに、気持ちを一変させてくれる。
芸術家が生み出しているのは、
誰かの心を照らす小さな太陽、なのかもしれない。