2019 年 12 月 14 日 のアーカイブ

仲澤南 19年12月14日放送


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タワーのはなし さっぽろテレビ塔

タワーや塔といえば、
テレビなどの電波塔として建てられるものが多い。
北海道の、さっぽろテレビ塔もそのひとつだ。

しかしこのさっぽろテレビ塔。
完成から62年経つが、
テレビの電波塔として働いていたのは
たったの8年ほどだという。

さっぽろテレビ塔の建設後、
札幌市の西にある手稲山(ていねやま)の山頂に
新しく送信所が作られた。
より広いエリアへの送信が可能となったため、
テレビの送信がそちらに移ってしまったのだ。

それから、50年あまり。
さっぽろテレビ塔は地元のシンボルへと、
その役割を変えている。

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仲澤南 19年12月14日放送


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タワーのはなし 名古屋テレビ塔

愛知県にある、名古屋テレビ塔。
1954年に完成した、日本初の電波塔だ。
しかし現在は、リニューアル工事のため休業している。
なんと、「泊まれる塔」になるというのだ。

「未来のタワー」をテーマに行われている、
名古屋テレビ塔のリニューアル。
VRでコンサートを体験できる場所や、
スポーツのパブリックビューイングのほか、
塔の4、5階部分には高級ホテルができるという。

オープンは、2020年の7月。
日本初の電波塔は、日本初の泊まれる塔として、
どんな変身を遂げるのだろうか。

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仲澤南 19年12月14日放送


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タワーのはなし 通天閣

大阪の繁華街・新世界にそびえる、通天閣。
現在見られる通天閣は、実は2代目だ。

初代通天閣は火災に遭ったのち、戦時中に解体された。
地元・新世界の有志たちが再建に乗り出したのは、
およそ10年後のことだった。

建設にあたり、一番の課題だったのは資金繰りだ。
建設の費用を賄うため、
広告スポンサーを探すことになる。
そこに手を挙げたのが、日立だった。
事情を知った当時の日立製作所は、
年間の広告料をなんと10年分まとめて先払いしたのだ。

こうして2代目通天閣は、1956年に完成。
その建設を救った日立のネオンサインは、
今も煌々と大阪の街を照らしている。

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仲澤南 19年12月14日放送


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タワーのはなし 東京タワー

日本のシンボルのひとつ、東京タワー。
333mのそのタワーは、
完成した当時、世界一の高さを誇っていた。

高さもさることながら、
絶賛されたのはその美しさだ。
設計を担当したのは、内藤多仲(ないとう・たちゅう)。
しかし内藤は、東京タワーの設計にあたって
美しくするための作為は加えなかったという。
代わりに何よりも重視したのは、その安全性だった。
地震も台風も多いこの日本に、
高いタワーを建てるのは並大抵のことではなかったのだ。

安定を得られるよう、上から見ると正方形に。
末広がりにすることで、風や地震に耐えられるように。
無駄なく安全を期した設計を完成させるまでに、
内藤は1万枚もの設計図を書いたという。

今日も東京にそびえるあの美しさは、
安全を極めるための緻密な計算が生み出したのだ。

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仲澤南 19年12月14日放送


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タワーのはなし 東京スカイツリー

世界一高いタワー、東京スカイツリー。
634mものタワーには、
地震に備えるためのしくみが不可欠だった。
ヒントとなったのは、
法隆寺などに見られる五重塔だ。

五重塔の中央には心柱(しんばしら)と呼ばれる、
塔とは直接つながらない柱が立っている。
地震が起こったとき、
その柱が塔の本体とずれて揺れることで
お互いの揺れを打ち消しあうのだ。

この心柱の考え方をもとに、
東京スカイツリーの中央にも同様の柱が立っている。
揺れを抑えるこの新たなしくみは、
五重塔になぞらえて「心柱制振」と名付けられた。

2019年現在、世界一の高さを誇るタワーは、
1300年も前の技術によって支えられているのだ。

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